寒かったり急に初夏のような陽気になったり、体温と寝室の体温調整が難しくて睡眠の質が悪くなってる…。ぐっすり眠れて気持ちよく起きられる温度に整えるにはどうしたらいいの?
意外に知られていなかった、質の良い睡眠と温度の関係。任せて!「ドクター睡眠」が良い睡眠に温度が重要な理由、整え方のコツをまとめて解説するよ!
寒暖差や気候差が激しいこの季節、体温と寝室の温度調整が難しく、いつもよりも睡眠の質が落ちてると悩んでいませんか?
室内の温度や体温は、実は睡眠の質を大きく左右する重要な要素なので、最適な温度や整え方のポイントを押さえておきたいもの。
今回は、そもそも睡眠と温度にどんな関係性があるのか、体温と室温それぞれの関係性を詳しく解説!
さらに理想的な体温・室温で健やかな眠りにアプローチすべく、カラダと環境の整え方も一緒にチェックしてくださいね。69d5f0
良質な睡眠に重要な温度。体温・室温別に見る理由や関係性!
すんなりと寝つけて不自然な目覚めなしにぐっすりと熟睡し、朝の決まった時間にスッと起きれる理想的な眠りのサイクルは、これまでであればストレスや生活習慣を整えておくことが基本というイメージがありましたよね。
ですが理想的な睡眠のサイクルは、生活スタイルやメンタル面の健康ばかりではなく、体温や室温といった”温度”も重要な関係性があるんです。
質の良い睡眠に体温・室温がなぜ重要なのか?
睡眠と温度の関係性を詳しく見ていきましょう。
良質な睡眠と温度の関係性【体温編】
毎日の理想的な睡眠に体温が深くかかわってくる理由をここで見ていきましょう。
体温上昇~下降が眠気を催すから
睡眠時に眠気を感じるのは、カラダが温まり体温が上昇し、そこからゆるやかに下降するタイミングで強くなる体内のシステムが備わっているんです。
そのため、カラダを温めて適度に体温を上昇させなければ、ゆるやかに下降することがなく眠気を誘発できなくなってしまいます。
夜の寝る時間にスッと寝付くためには眠気を催すことが基本のポイント。
そのため体温は、質の良い睡眠を助けるためにコントロールや管理が必要な要素と言えるのです。
ノンレム睡眠を長くするため
一度は見聞きしたことがある、レム睡眠とノンレム睡眠。
このふたつは、
レム睡眠とは |
|
ノンレム睡眠とは |
|
という睡眠の質や温度に細かな差があり、どちらも体温や睡眠の状態をコントロールする働きがあります。
体温に気を配っておくことは、上記の熟睡感・安定した眠りの要素となるノンレム睡眠を長くすることができます。
その理由は、ノンレム睡眠の理想的な熟睡感が、体温を下げて熱を放出し脳や神経、カラダ全体を休ませることができるため。
逆に体温が不安定の場合は眠っていても脳の活動が活発で緊張や興奮をもたらす、自律神経の交感神経の働きが優位になります。
すると熟睡感を得るための体温のコントロールがスムーズにならなくなり、
- 寝つきが悪い
- 中途半端な時間に目覚めてしまう
- 朝にスッキリ起きられない
- 寝過ごしてしまう
- 熟睡感が得られない
- 夢ばかり見る
などの睡眠不調につながりやすくなるのです。
良質な睡眠と温度の関係性【室温編】
質の良い睡眠を毎日、安定的に得て健康や豊かなライフスタイルにつなげていくためには、前項までにお伝えした体温と同じように室温にも気を配ることが重要です。
では、質の良い睡眠と室温にはどんな関係性があるのでしょうか?
室温も睡眠の質を左右する理由をまとめてみました。
室温調整でリラックスできるから
眠りにつく寝室は、温度はもちろんニオイや湿気、乾燥具合などでも気分が変わるものですよね。
寝室にストレスや不満を感じる要素があると、それだけで興奮や覚醒、緊張のもととなる交感神経が優位に立ち寝つきの悪さや眠りの質を悪くしてしまいます。
睡眠の質に対して温度の室温を重点的に見て調整するようにすると、いつも快適な睡眠環境に整い自律神経の副交感神経が活きるようになります。
この自律神経には、
- 筋肉、関節の緊張やこわばりを和らげる
- 眠気誘発、熟睡のもととなる体温上昇から下降を助ける
- ストレス、緊張、覚醒、興奮状態から心身を解放する
- 血圧を下げる
- 血流を促す
といった、質の良い睡眠に欠かせない要素が活きます。
寝室の温度を調整、管理することは睡眠はもちろん心身のトータル的なコンディションを整えることにもつながると言えますよ。
室温が整えば体温も整うから
寝つきが良く深くぐっすりと眠り、中途・早期覚醒がなくいつも決まったタイミングで目覚める理想の睡眠は、繰り返しになりますが体温を整えて下降させることが重要な要素になります。
体温を整える方法は数多くありますが、その中でも寝室の温度は、体温やカラダとメンタル面のコンディションを整える役割があります。
寒すぎる寝室ではいつまで経ってもカラダが温まらず、逆に暑い寝室は体温が上がっても眠気を催す下降にはつながりません。
そのため睡眠に良い室温に整えておく、理想的な環境や状態を知っておくことが睡眠レベルを高めるポイントとなるのです。
温度が整わないと睡眠サイクルはどうなる?影響について
室温・体温が整わないと、イメージしている以上に睡眠サイクルに良くない影響をもたらしてしまいます。
ここでは寒い室温・冷えたカラダと、暑い室温・温まり過ぎたカラダそれぞれの、睡眠との影響を解説していきたいと思います。
寒さ・冷えによる睡眠への影響
寒さ・冷えによる睡眠への影響は、体温が上がらないことで眠気を誘発する下降もできず、全体的な睡眠バランスが乱れてしまうリスクがあります。
カラダが冷え切っていることで寝つけず、熟睡できないまま重だるい朝を迎える原因にもなるでしょう。
暑さによる睡眠への影響
室温が暑く、そのせいで体温も上昇した状態になると、眠気を誘発するためのゆるやかな体温下降が起こらないために、寝たいのに寝付けないという大きなストレスが出てしまいます。
そして睡眠中は最低レベルで見てもコップ1杯分の汗をかくと言われていますが、室内の暑さや体温の上昇でいつも以上に汗をかき、それがストレスになって中途・早期覚醒、着替えなどの手間暇につながりやすくなります。
暑さによる睡眠への影響は、寝たと思っても発汗や暑さで一気に目覚め、そこから眠れなくなるといった悪影響が出やすくなるのです。
良質な睡眠を得る温度は?整え方も解説!
質の良い睡眠を毎日得るために、寝室の温度はどのくらいがベストなのでしょうか?
実は質の良い睡眠のための寝室の温度は、季節や気候によって細かな違いがあるんです。
ここでは睡眠環境を整えることに役立つ、寝室の最適な温度と整え方のポイントを詳しく解説していきたいと思います。
良い睡眠の理想的な温度!季節別の違いは?
ぐっすり眠って自然にすんなり目覚められる、理想の睡眠を得る季節別の室内の温度を以下にまとめてみました。
春・夏の温かい季節の寝室温度
春や夏の温かい季節の寝室温度は、26℃程度が理想的と考えられています。
睡眠の医学博士も推奨する春・夏の寝室温度26℃程度は、日中に浴びた紫外線の熱が体内に溜まった状態をクールダウンさせたり、熱を分散させる最適な寝室の温度とも言われています。
暑すぎず涼し過ぎずのちょうど良い気温で、睡眠時は体温が一気に下がることで温かい季節でも寒気や冷えを感じることがたびたびあります。
春・夏の寝室の温度26℃は、適度な涼やかさとホカホカ感の両方を得られる、最適な環境と言えるでしょう。
秋・冬の寒い季節の寝室温度
春や夏に比べると、一気に冷えたり寒気、空気の乾燥が気になり始める秋と冬の寒い季節。
この季節の寝室の温度は16~19℃程度が最適と言われています。
春・夏が26℃程度だったので、寒さや冷えがツラく感じる秋・冬はさらに室温を上げなければならないイメージがありますが、外の寒さと室内の温まり過ぎた寒暖差がカラダや神経に負担を与えて自律神経の乱れにつながる心配があります。
秋・冬の厳しい寒さを感じるとカラダを保温する寝具などにこだわっていくつも併用していると、
- 寝苦しさ
- 息苦しさ
- 寝汗で目覚める
などのトラブルが起こり、逆に睡眠の質が悪くなるため、温めすぎにも気を付けるようにしましょう。
特に温め過ぎによる寝汗は、カラダとココロ両方のストレスになり、中途半端・早期の覚醒で眠れなくなったり、一気に体温が揺らいで冷え、寒気の原因にもなるため注意が必要ですよ。
シーズン問わずにできる体温管理
温かい季節も寒い季節も、シーズンに問わずできる睡眠時の体温管理が、コットンやシルク素材の寝間着を使うということ。
特にシルクの素材は、寒い日はカラダを温める・暑い日は涼やかさをキープするといった万能な素材と言われています。
寝具メーカー、ナイトウェアブランドではこぞってシルクを使ったアイテムをリリースしているため、着用するだけでカンタンに体温管理ができる、おすすめの素材ですよ。
睡眠ケアに良い温度に整えるコツ!
睡眠ケアに良い、季節ごとの最適な温度に整えるコツも押さえて、睡眠環境の改善調整に役立てていきましょう。
春・夏の温度の整え方
春は冬の名残があり、温かくなったと思ったら一気に気温が下がって空気が乾燥する、気候のゆらぎが激しい季節でもあります。
急な寒暖差や気候差で心身のダメージが出やすいため、体温調整がしやすいコットンやリネン、シルクなどの寝具・寝間着を活用しましょう。
春に寒さが気になる日には、眠る前30分程度のタイミングで寝室を温めて16~19℃程度の温度に調整しておくことがおすすめです。
そして夏は、日中に浴びた紫外線による熱が体内に残り、睡眠中でもほてりや汗によるベタつき・不快感を感じやすいため、サーキュレーターやエアコンを使った温度調整をしておきましょう。
それぞれの温度対策グッズは、
エアコン |
|
サーキュレーター |
|
といった熟睡や自然な目覚めを助ける要素がいくつもあります。
そして夏の暑さの厳しい際のエアコンは、
- 寝る1時間前に温度設定を25℃にしておく
- 寝る直前に温度設定を26~28℃にしておく
ことがおすすめで、エアコンの涼やかさを感じながら、よくある空気の乾燥やのどの痛み、皮膚のひりひり感といった睡眠の質を悪くする要素をなくすことができますよ。
秋・冬の温度の整え方
秋は夏の暑さの名残がまだまだ残りやすい季節で、寝室が蒸し暑く寝苦しい夜が続く日もめずらしくはありません。
秋のまだ夏のような暑さを感じる際は、睡眠1時間前のエアコン26℃、睡眠直前に28℃程度をキープして温度を整えましょう。
ただ秋は、夏のような暑さを感じても睡眠時の夜には一気に気温が下がる日もめずらしくはありません。
この際にエアコンを使うと寒気や冷え、喉の痛みなどにつながってしまうため、エアコンはタイマーをかけて稼働をストップさせるなどの工夫が必要と言えます。
本格的な厳しい寒さが到来する冬は、
- 羽毛
- コットン
- シルク
といったカラダを快適な温度に温めて眠りの質を良くする寝具や寝間着の素材にこだわってみましょう。
眠る前の、
30分前 | 布団乾燥機、ヒーターをかけておく |
1~1時間30分前 | バスタブに浸かる入浴を済ませておく |
1時間前 | レンチンできる湯たんぽを入れておく |
といったタイミングそれぞれに合った温度管理・調整をしておくことも寒気や冷えが気になる冬の寝室温度を安定させ、質の良い眠りを得るポイントになります。
また布団乾燥機、レンチンできる湯たんぽを使う際は、寝間着や枕も一緒に入れて温めておくと、より冷えや寒気からカラダが守られ眠気を誘発する体温の上昇→下降のサイクルが整っていくでしょう。
温度だけじゃない!質の良い睡眠に大切な湿度について
今回のドクター睡眠コラムは、温度にフォーカスを当てた睡眠ケアですが、セットで重要視しておきたい要素が湿度。
温度だけを整えていても、寝室の湿度が適切でなければ理想的な睡眠を得ることが難しくなってしまいます。
理想の睡眠に湿度が重要な理由、理想の湿度、整え方のポイントをさっそく見ていきましょう。
湿度と睡眠の関係性
質の良い睡眠に湿度が関係してくるのは、
- 呼吸がスムーズになり心拍数や血圧が安定
- しっとり快適な湿度が喉や皮膚に心地よいため
- アレルギー症状の緩和に役立つ
という理由があるからなんです。
じめじめし過ぎた湿度の高い寝室は、気温が高い日や暑さを感じていなかったとしても汗の原因となり、不快感やストレスが睡眠の質を悪くしてしまいます。
さらに湿気過多は雑菌のエサとなることで睡眠環境の衛生的な面に問題が出て肌荒れやアレルギー症状を引き起こすことも。
カサカサ湿気の少なすぎる寝室は呼吸がスムーズにならないことで息苦しさを感じ、睡眠の質が悪くなります。
睡眠は豊かで安定した暮らし、美容や健康、体型管理にも深いかかわりがあるため、質が悪くなると生活・健康面全体に良くない影響が出てしまいます。
このような理由からも、寝室の湿度は温度と同じくらいに重要だと言えるのです。
睡眠に良い理想的な湿度は?
睡眠に大切な湿度は、どのくらいが理想なのでしょうか?
寝室の温度の場合は、春・夏・秋・冬と温度に細かな違いがありましたが、湿度の場合はシーズン問わずに50%程度が理想的と言われています。
湿度が50%の寝室は、一定的なリズムの呼吸で心拍数、血流、血圧が安定するため、湿度を管理・調整するだけで質の良い睡眠と全身の健康ケアにアプローチできますよ。
寝室の湿度を整えるおすすめの方法
シーズンを通して、寝室の湿度を50%に整えるためには、加湿器や除湿器、濡れたタオルや洗濯物をかけておくといったいくつものアイディアがあります。
じめじめが気になる、過度な湿気がある場合は除湿器や湿気を取り除く専用グッズを常備・活用しましょう。
逆に、寝室の空気がカサカサしていて呼吸の息苦しさ、皮膚のひりひり感を感じた場合は、加湿器や洗濯物の工夫がおすすめです。
特に加湿器・除湿器での寝室の湿気調整は、室内の湿気レベルを表示させたり、最適な稼働レベルにコントロールする、性能が優れたタイプが多いため常備しておくと便利ですよ。
おわりに
睡眠の質UPに、これまで温度はなかなか意識することがなかったのではないでしょうか?
毎日気持ちの良い睡眠を取るためには、体温・室温の温度と湿度調整や管理をはじめ、生活習慣にも気を付ける、多角的なアプローチが大切と言えます。
寝室や体温に気を配った睡眠ケアをさっそくはじめて、毎日の睡眠リズムのより良い変化を期待してみてくださいね。
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